【交通事故損害賠償:外傷性頭頚部症候群に過失相殺の規定を類推適用した事件】

1 ポイントは何か?

  損害賠償法の理念は損害の衡平な分担にあるが、交通事故により受けた外傷性頭頸部症候群の傷害の損害賠償請求に民法722条2項の過失相殺の規定を類推適用して損害拡大に寄与した被害者側の事情を斟酌し、その損害を事故後3年以内かつその4割に減額した事例である。

2 何があったか?

  昭和44年3月20日午後6時40分頃発生した交通事故で、Aが運転する自車を急停止させたところ、後方から接近したBの運転する車両が追突した。接触の際、Aがブレーキを踏んでいなかったので若干前に押し出された程度であり、Aは事故直後には何ら痛みを感じることもなかった。2日後に病院で外傷性頭頸部症候群の診断を受けた。Aの入通院治療は昭和54年頃まで続いた。

  AがBに損害賠償請求をした。

3 裁判所は何を認めたか?

裁判所はAの受けた被害に民法722条2項の過失相殺の規定を類推適用して損害拡大に寄与したと考えられるA側の事情を斟酌し、Bが負うべき損害賠償額を事故後3年以内に限定しかつその4割に減額した。

4 コメント

  外傷性頭頸部症候群と診断されても、その症状にはさまざまな原因が考えられる。

判例

昭和59(オ)33  損害賠償請求事件

昭和63年4月21日  最高裁判所第一小法廷  判決  棄却

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