【刑事事件:覚せい剤の密輸に利用された人の事件】

1 ポイントは何か?

  事実誤認(刑事訴訟法381条) 刑事訴訟法 | e-Gov法令検索

2 なにがあったか?

  覚せい剤を密輸入しようとして税関職員に発見された。

3 裁判所は何を認めたか?

 ⑴ 第1審地方裁判所 

無罪

他人から預かったもので、覚せい剤の認識がなかった。

 ⑵ 原審

    有罪。

懲役10年、罰金600万円、覚せい剤没収。

 ⑶ 最高裁判所

    第1審の判断を支持し、原審東京高等裁判所の判決を破棄、控訴棄却。    

    事実誤認とは論理則、経験則等に照らして明らかに不合理であること。

    裁判員制度の導入により直接主義・口頭主義が徹底された地方裁判所で下された判決を高等裁判所が事実誤認で破棄する場合には、より強く妥当する。

4 コメント

  裁判員制度の導入が高等裁判所に与えた衝撃がここにある。

判例

最高裁平成23年 (あ)第757号覚せい剤取締法違反、関税法違反被告事件

同24年2月13日第一小法廷判決・刑集66巻4号482頁

原審 東京高等裁判所

裁判例結果詳細 | 裁判所 – Courts in Japan

刑事事件でお困りの方

被害届・刑事告訴を考えている方、犯罪者と間違われて困っている方、逮捕拘留されて困っている状況の方、また示談を希望している方に対して、弁護士は不可欠です。被害者とのコミュニケーション、無実を証明するための証拠収集、捜査機関との対応、そして示談交渉のサポートなど、川崎市の恵崎法律事務所が多岐にわたる問題を解決します。刑事事件に関するお悩みや疑問がございましたら、お気軽にご相談ください。