【生活保護事件:生活保護費の一部返還決定の取消しを求めた事件】

平成28(行ウ)161  生活保護費の徴収及び返還取消し請求事件

平成29(行コ)186  生活保護費の徴収及び返還取消し請求控訴事件


1 ポイントは何か?


生活保護費の返還請求に応じる必要があるか。


2 何があったか?


Aは生活保護を受給していたが、東京都の福祉事務所から合計
1,180,197円の過支給が発生していたとして、同額の徴収決定を受け
た。Aは、徴収決定の取消しを求めて、都知事への審査請求を経て、東京地方
裁判所へ本件訴えを提起した。


3 裁判所は何を認めたか?


東京地方裁判所は、渡航費支出分の259,920円について徴収決定を取
消し、売掛金受領金920,277円については、実際に収入の不申告があっ
たとして徴収決定を取り消さず、請求を棄却した。
Aが控訴したが、東京高等裁判所は棄却した。


4 コメント


不申告は詐欺にもなる場合がある。