【選挙事件:参議院比例代表の選挙の無効が主張された事件】

1 ポイントは何か?

  公職選挙法

2 何があったか?

  原告らは、令和元年7月21日に施行された参議院議員通常選挙 のうち比例代表選出議員の選挙は無効と主張した。

3 裁判所は何を認めたか?

参議院(比例代表選出)議員の選挙に関する公職選挙法の規定は憲法43条1項等の憲法の規定に違反するものではなく、このことは、最高裁平成11年(行ツ)第8号同 年11月10日大法廷判決・民集53巻8号1577頁及び最高裁平成15年(行 ツ)第15号同16年1月14日大法廷判決・民集58巻1号1頁の判示するところであるか、又はその趣旨に徴して明らかである。

4 コメント

  現在の参議院の比例代表制には、新たな問題が生じつつあるのではないか。この訴訟を提起した人たちが警鐘を鳴らした問題とは1票の投票の価値だけでなく質にもかかわる問題ではないか。今後の最高裁は、国民の立場で憲法に照らして国会に物申す存在であってほしい。

判例

最高裁令和2年(行ツ)第79号 選挙無効請求事件

同年10月23日第二小法廷判決・裁判集民事264号267頁