【行政処分:トラックの運転手が運転免許証の更新のとき、過去の反則はなかったと主張した事件】

1 ポイントは何か?

 

  シートベルト無装着の反則の有無。

 

2 何があったか?

 

  トラックの運転手が交差点を曲がるとき、付近に停車していたパトカーの警察官複数名が、トラック運転手のシートベルト無装着を現認したとして反則切符を切ったが、トラック運転手はそのようは違反はなかったと異議を述べた。

公安委員会は、その反則を理由に免許更新区分を一般の運転者とする免許更新処分をしたが、トラック運転手は、原告として訴えを提起し、県公安委員会がそれを取消して優良運転者の区分での更新処分をするよう求めた。

 

3 裁判所は何を認めたか?

 

  原告勝訴。裁判所は、県公安委員会がした一般運転者区分での運転免許更新処分を取消し、優良運転者区分での免許更新処分をするよう命じた。現認警察官複数名の現認内容に矛盾点があったようである。

 

4 コメント

 

  最近は、交通違反も、ドライレコーダーや防犯カメラで正確に確認できる場合が増えていると思われる。

 

判例

福岡地方裁判所 令和4(行ウ)42  優良運転者免許更新区分処分義務付け等請求事件
令和6522日 判決(認容)