１ ポイントは何か？
実刑は妥当か。
２ 何があったか？
被告人は地縁法人であるＡ自治会の会計担当者の立場を悪用して、預かっていた現金や会計口座の貯金を２１回以上にわたり合計約７５０万円横領し、ギャンブルや遊興費に充て、横領罪で起訴された。
被告人は、父親の協力も得て合計４３０万円を弁償した。
検察官は、懲役３年６月を求刑した。
３ 裁判所は何を認めたか？
奈良地裁は、被告人を懲役２年４月の実刑に処した。
４ コメント
全額弁償しなければ実刑かという疑問が残る。
差額約３２０万円と遅延損害金は、被告人が自己破産しても免責されないので、執行猶予であれば、頑張って残りの弁償もするのではないか。
判例
奈良地方裁判所 令和5(わ)532 業務上横領 令和6年5月29日 判決