【刑事事件:被告人が市長から入札に関連する情報を不正に入手した事件】

佐賀地方裁判所 令和6(わ)28  公契約関係競売入札妨害被告事件
令和6年6月18日 判決



1 ポイントは何か?


  量刑


2 何があったか?


  被告人はA社の代表であるが、K市の市長Bと懇意になり、同市のふるさと納税PR強化事業をA社に受注させるために、Bと共謀してBから関連情報を入手し、K市の自由な競争によるべき入札の公正を害した(公契約関係競売入札妨害)。
  検察官は、懲役1年を求刑した。
  弁護人は、被告人が若い従業員を抱えて仕事が欲しかったという事情等を主張した。


3 裁判所は何を認めたか?


  被告人を懲役1年、執行猶予3年とした。被告人の反省の態度、前科前歴がないこと等を考慮した。


4 コメント


  K市には平成18年にK市公正入札調査委員会設置要綱が定められ、それに基づいてK市公正入札調査委員会が設置され、公正取引委員会とも連携して入札談合に対処する体制があった。まさか市長Bがブルータスだったのかというところであろう。
以上