大分地方裁判所 令和5(わ)194 殺人被告事件 令和6年4月26日判決
1 ポイントは何か?
量刑
2 何があったか?
被告人は、Aと婚姻し、Aの前夫の子Bと養子縁組した。Aと諍いが生じたことから、ペティナイフを購入してA(当時38歳)及びB(当時9歳)を殺害した。被告人はその後自殺を図った。
検察官は、無期懲役を求刑した。
弁護人は、Aに粗暴な発言があったとして、有期懲役を主張した。
3 裁判所は何を認めたか?
被告人を無期懲役に処するとの判決を下した。被告人が自殺を図るまでの行動には反省がなく、遺族に対する慰謝の措置もない。
4 コメント
裁判所は、Aの粗暴な言動を、いかにして認定したか。被告人とAは、お互いの諍いにおいて、Bやそれぞれの親族のことは考えなかったのか。夫婦の問題を誰かに相談することもできた。正当な理由があれば離婚や慰謝料の請求、養子縁組の解消もできた。なぜ、夫婦の諍いが、殺意と自殺念慮に直結したのか。精神障害ないしそれに準ずる問題はなかったのか。
以上
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