【著作権:音楽与作兼管理事業者の独占禁止法違反が争われた事件】

1 ポイントは何か?

  排除措置命令

2 何があったか

  音楽著作権管理事業者Aの利用者との契約は他の管理事業者Bらの事業活動を排除するいわゆる排除型私的独占に該当するとして、Bらの申立てにより公正取引委員会の排除措置命令が下された。

  Aが審判を申立て、公正取引委員会が排除措置命令を取り消した。

  Bらが公正取引委員会を被告として東京高裁に抗告訴訟を提起した。

Aは、公正取引委員会の補助参加人となった。

3 裁判所は何を認めたか?

  東京高裁は公正取引委員会の審決を取消し、排除措置命令が復活した。

  公正取引委員会が上告したが最高裁判所は上告を棄却した。

4 コメント

  本件判決後に独占禁止法の改正により、公正取引委員会の審判手続はなくなり、排除措置命令に対する抗告訴訟を東京地方裁判所に提起することができるようになりました。

 参考 独占禁止法85条

 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律) | e-Gov法令検索

以上

審決取消等請求事件
最高裁判所第三小法廷平成27年4月28日判決(棄却)

原審 東京高等裁判所

裁判所HP裁判例検索

085064_hanrei.pdf (courts.go.jp)