1 ポイントは何か?
裁判所法4条
2 何があったか?
被告人はAとBを殺害し、死体を遺棄した。
被告人は犯人性を争い、検察官は量刑を争った。
地裁→高裁→地裁→高裁→最高裁と5度の判決ないし決定を経て刑は確定した。
3 裁判所は何をみとめたか?
第1次地裁は懲役23年の判決で、被告人、検察官双方控訴し、第1次高裁判決は検察官の量刑不当の主張を認めて原判決を破棄し差戻した。第2次地裁は無期懲役刑の判決であった。第2次高裁、最高裁判所を経て刑は確定した。
最高裁は、第1次高裁が地裁判決を破棄したのは、被告人の犯人性は認め、量刑不当によるから、第2次地裁は、第1次高裁の犯人性と量刑不当の両面の判断に拘束される(裁判所法4条の趣旨)とした。
4 コメント
犯人性の審査は、事実上、第1次地裁と第1次高裁にとどまる。
判例
令和4(あ)655 住居侵入、殺人、死体遺棄被告事件
令和5年10月11日最高裁判所第一小法廷決定(棄却)
原審 東京高等裁判所
092421_hanrei.pdf (courts.go.jp)
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