【約款:養老生命共済契約の約款に基づく仲裁契約が有効とされた事件】

1 ポイントは何か?

   仲裁人の選定を第三者に任せる約款

2 何があったか?

   甲と乙は甲を共済者、乙を契約者として養老生命共済契約を締結した。

   その合意した約款に当事者間に紛争が生じた場合、第1に当事者間の協議、第2に双方が一人ずつ選定した者に任せ、第3に共済農業協同組合連合会が設置する裁定委員会に任せるとの条項がある。

   乙は、この仲裁者選定条項によらず、甲に共済金等を請求した。

 3 裁判所は何を認めたか?

   乙の請求を棄却した。

   一方当事者に著しく不利益な方法で仲裁人を選定するものとは言えない。

4 コメント

   裁定委員会を設置する共済農業協同組合連合会の第三者性に問題はないか。

参考;提携約款 民法548条の2ないし4  民法 | e-Gov法令検索

昭和58(オ)837 共済金等
昭和59年9月6日  最高裁判所第一小法廷判決(棄却)

原審  名古屋高等裁判所

(裁判所HP裁判例検索)