【刑事事件:高等裁判所が業務上横領罪から訴因・罰条を変更しないで背任罪についても判断した事件】

最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)737 業務上横領
昭和32年4月30日判決 原審、札幌高等裁判所

1 ポイントは何か?

  不必要な判断があった。

2 何があったか?

  公団職員Aが帳簿上、石炭諸掛を水増しした。
  検察官は、Aを業務上横領罪で起訴した。

3 裁判所は何を認めたか?

 ⑴ 1審有罪。
⑵ 高裁無罪。業務上横領は、不法領得の意思なく、収支のつじつま合わせ
だけであり無罪。背任罪に該当するが、期待可能性もなく無罪。
⑶最高裁上告棄却。高裁で、検察官が訴因・罰条を背任罪に変更した形跡は
ないので、被告人の防御上、裁判所が判断してはならない事項であったが、無
罪の結論は妥当であり、破棄の理由に当たらない。

4 コメント


被告人にとっては、背任罪についても無罪と言ってもらえてよかったのではな
いか。以上

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