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【刑事事件:辛子スプレーをかけて模造刀で切りつけた相手に10名で反撃して死なせた事件】
名古屋地方裁判所 平成30(わ)271傷害致死,凶器準備集合,出入国管理及び難民認定法違反 平成31年3月1日判決 【1 ポイントは何か?】 模造刀、辛子スプレー。 【2 何があったか?】 ベトナム人同士の闘争である。Dは辛子スプレーと模造刀を携帯し、... -
【世界統一家庭連合と高額の寄付をした信者がした不起訴合意が公序良俗違反で無効とされた事件】
最高裁判所第一小法廷 令和4(受)2281損害賠償請求事件令和6年7月11日判決( 破棄差戻)民集78巻3号921頁原審裁判所名東京高等裁判所 令和3(ネ)2792 令和4年7月7日判決 【1ポイントは何か?】 不起訴合意特約の効力 【2何があったか?】 亡Aは世界統一... -
【生活保護事件:生活保護費の一部返還決定の取消しを求めた事件】
平成28(行ウ)161 生活保護費の徴収及び返還取消し請求事件平成29(行コ)186 生活保護費の徴収及び返還取消し請求控訴事件 【1 ポイントは何か?】 生活保護費の返還請求に応じる必要があるか。 【2 何があったか?】 Aは生活保護を受給していたが... -
【親族:夫婦別姓を認めない立法不作為によって損害を被ったと主張する事件】
最高裁判所大法廷 平成26(オ)1023 損害賠償請求事件 平成27年12月16日判決 (棄却)原審 東京高等裁判所 【1 ポイントは何か?】 夫婦別姓を認めない立法不作為は憲法に違反するか。 【2 何があったか?】 Aらは原告となり、国を被告... -
【医療法人:臨時社員総会の招集許可申立てが却下された事件】
【1 ポイントは何か?】 医療法人の理事長が、一定数の社員の臨時社員総会招集の請求があったにもかかわらず、招集手続きを行わない場合に、どうすればよいか。 【2 何があったか?】 医療法人Aの理事長Yは、Xら一定数の社員が臨時社員総会の... -
【自動車所有権:自動車を、引渡し判決の仮執行宣言で回収した事件】
【1 ポイントは何か?】 自動車の譲渡に即時取得(民法192条)の適用はあるか。 【2 何があったか?】 X社が昭和28年1月13日、本件自動車(以下、「自動車」という。)を登録した。その後、登録の変更はない。 X社がKに、昭和2... -
【海難事故:船だまりからの出航船と入港船が海上で衝突した事件】
【1 ポイントは何か?】 船だまりからの出航船と入港船が海上で衝突し、海難審判所は、出航船が無灯火であったことが事故の原因であるとして、出航船の船長に対し、小型船舶操縦士の業務を停止する懲戒の採決を下した。入港船の船長は不処分であった... -
【住民訴訟:市が非常勤職員に退職慰労金を支払ったことは給与条例主義に違反しているとして住民訴訟が提起された事件】
【1 ポイントは何か?】 本件は、大阪府大東市の市長らが、市の要綱に基づいて非常勤職員らに退職慰労金を支払ったことが、地方自治法の給与条例主義(204条3項、204条の2等)に反しているとして、市の執行機関に対し、市長らに損害賠償請求... -
【国籍取得:両親が結婚していなくても、日本人の親が18歳未満の子を認知し法務大臣宛に国籍取得届をすれば日本国籍を取得するとした事件】
【1 ポイントは何か?】 国籍法は、出生、認知、帰化の3種類の国籍取得方法を定めている。認知による国籍取得は、現在の国籍法では、日本人の親が18歳未満の子を認知し、法務大臣に国籍取得届をすればよい(2条1号)。しかし、旧規定では、認知... -
【情報公開:市民団体の名古屋市に対する名古屋城木造再建計画の市政情報の開示請求が一部認められた事件】
【1 ポイントは何か?】 名古屋市情報公開条例(*)は、名古屋市が保有する情報の公開を図り、市民の知る権利を守るために制定された。但し、同条例7条が定める非公開情報に該当する場合は除かれる。本件は、名古屋城天守閣木造復元事業に関し、市... -
【子の監護者の定め:祖母が自分を孫の監護者に指定するように求めた事件】
【1 ポイントは何か?】 父母が離婚するときは、その協議によりその一方を子の親権者に定めなければならないが(民法819条)、子の監護者は、父母の協議で定めるとされているが、父母のいずれかでなければならないとは定められていない(同766... -
【医師免許取消:厚生労働大臣が、常習として強制わいせつ行為を行った精神科医の医師免許を取消した事件】
【1 ポイントは何か?】 医師が品位を損する行為を行った時は、厚生労働大臣が医師法に基づき、医道審議会の意見を聞き、都道府県知事による医師本人の意見聴取を求め、医師免許取消処分をすることができる。本件は、精神科医が、患者に常習的にわい... -
【年金請求:視力障害者が障害年金と児童扶養手当の併給を求めた事件】
【1 ポイントは何か?】 本件は、視力障碍者が障害年金と児童扶養手当の併給を求めて却下され争った事件であり、裁判所は児童扶養手当法43条3項2号(昭和48年法律で廃止)の併給調整条項は憲法に違反しないとして視力障害者が敗訴した。 【2... -
【老齢年金:老齢年金(国民年金の老齢基礎年金及び厚生年金の老齢厚生年金)の減額改定を争った事件】
【1 ポイントは何か?】 本件は、厚生労働大臣による老齢年金(国民年金法上の老齢基礎年金及び厚生年金保険法上の老齢厚生年金)の平成25年以降の年金額減額決定の効力が争われ、年金受給者が敗訴した事件である。 【2 何があったか?】 老... -
【在留資格:来日し、反戦運動にも参加した米国人の在留期間延長が認められなかった事件】
【1 ポイントは何か?】 本件は、外国人が、法務大臣に在留期間の延長を求め、不許可処分となり、裁判所に処分取消しを求めたが、敗訴した事件である。 【2 何があったカ?】 Aは、アメリカ合衆国国籍を有し、昭和44年4月21日在韓国日本大使... -
【不当利得事件:大阪市が当選無効となった市会議員に対し議員報酬の返還を求めた事件】
【1 ポイントは何か?】 公職選挙法251条は、選挙犯罪で有罪が確定した者の当選を無効とする。本件は、市会議員の当選が、同条により無効となり、市から議員報酬等の不当利得返還請求訴訟が提起され、最高裁判所によって認められた事件である。 ... -
【生活保護行政事件:生活保護受給者らが保護変更決定を争った事件】
【1 ポイントは何か?】 厚生労働大臣は、生活保護法による生活保護の基準を定め、各地方自治体が同基準に基づいて生活保護費を決定することになっている。被告広島市等は、保護の基準の平成25年の改定に基づき原告ら被保護者の保護変更決定を行っ... -
【公職選挙法刑事事件:被告人が選挙期間、文書図画頒布の制限規定に違反した事件】最高裁令和5(あ)976
【1 ポイントは何か?】 公職選挙法は選挙期間及び文書図画頒布の制限規定を設けている。本件は、被告人がこれら規定に違反して選挙運動を行い、刑事責任を問われた事件であり、最高裁判所は従前どおり、これらの制限規定は憲法の保障する基本的人権... -
【憲法判例:いわゆる津市地鎮祭判決として有名な信教の自由に関する事件】
【1 ポイントは何か?】 憲法は基本的人権として信教の自由、政教分離を定めている。本件は、津市体育館の起工式に神社神道の地鎮祭が公費で行われたことが憲法に違反しないとする最高裁大法廷判決であるが、5名の裁判官が反対意見を書いている。 【... -
【専門学校校則違反事件:専門学校の学生が信仰を理由に剣道実技の必須授業を拒否して進級停止、退学命令処分を受けた事件】
【1 ポイントは何か?】 高等専門学校の校長には進級拒否処分や退学命令処分について教育的裁量権があるが、本件は、高等専門学校の学生が信仰上の理由から体育の必須授業とされた剣道実技を拒否したことにより同校の学則に基づいて進級停止、退学命... -
【大学校則違反事件:大学生が、署名活動に事前届出制、学外の団体加入に許可制を定める校則に違反して退学処分となった事件】
【1 ポイントは何か?】 大学生らが大学法人を相手に退学処分の取消しを求めた訴訟であり、裁判所は、憲法の私人間への適用を認めず、大学に、学生の懲戒権について、それぞれの校風と教育方針に基づく広い裁量権を認めた事例である。 【2 何があっ... -
【高校校則違反事件:女子高校生が運転免許取得制限、パーマ禁止などの校則に違反し自主退学勧告を受けた事件】
【1 ポイントは何か?】 本件原告は高校女子部の学生であったが、自動車運転免許取得の制限やパーマを禁止する校則に違反し自主退学勧告を受けたことが憲法の人権規定に違反するとして高等学校卒業認定等を求めた事件である。 【2 何があったか?... -
【裁判官の懲戒事件:地方裁判所裁判官が配偶者の犯罪の弁護のために、裁判官の品位を辱めたとして懲戒された事件】
【1 ポイントは何か?】 裁判官に職務違反、怠慢ないし品位を辱める行状があった場合(裁判所法49条)、戒告又は1万円以下の過料の懲戒を受ける(裁判官分限法2条)。本件判決は、地方裁判所裁判官が配偶者の犯罪行為の弁護のために、裁判官の品... -
【裁判官の懲戒事件:高等裁判所裁判官がウェブ上の投稿で犯罪被害者の遺族を侮辱し、裁判官の品位を辱めたとして懲戒された事件】
【1 ポイントは何か?】 裁判官に職務違反、怠慢ないし品位を辱める行状があった場合(裁判所法49条)、戒告又は1万円以下の過料の懲戒を受ける(裁判官分限法2条)。本件判決は、高等裁判所裁判官Aが自己の担当外の事件である犬の返還請求等に関す... -
【裁判官の懲戒事件:高等裁判所裁判官がウェブ上の投稿で犯罪被害者の遺族を侮辱し、裁判官の品位を辱めたとして懲戒された事件】
【1 ポイントは何か?】 裁判官に職務違反、怠慢ないし品位を辱める行状等があった場合(裁判所法49条)、戒告又は1万円以下の過料の懲戒を受ける(裁判官分限法2条)。本件判決は、高等裁判所裁判官がウェブ上で犯罪被害者の遺族を侮辱するなど... -
【不服申立不可の事件:国税犯則取締法の捜索差押許可状および差押処分の個別の取消しは認められないとされた事件】
【1 ポイントは何か?】 国税犯則取締法の捜索差押許可状および差押処分の個別の取消しを直接準抗告でもとめることはできないのであって、行政事件訴訟法に定める行政事件訴訟の方法によるべきとした。 【2 何があったか?】 準抗告により国税犯則取締... -
【訴訟手続:訴訟救助を申し立てた事件】
【1 ポイントは何か?】 訴訟救助の申立(民事訴訟法82条)。 民事訴訟法 | e-Gov法令検索 共同訴訟では原告らの請求額が合算される(民事訴訟法9条1項本文)。 その場合の各原告の訴訟費用額が還付される場合の額は請求額により按分された額の2分の... -
【柔道整復師の事件:資格取消し処分の執行停止を申し立てた事件】
【1 ポイントは何か?】 柔道整復師免許取消処分 重大な手続的瑕疵 比例原則違反 裁量権の範囲の逸脱 処分の効力の停止 【2 なにがあったか?】 柔道整復師法 | e-Gov法令検索 行政事件訴訟法 | e-Gov法令検索 Aは、柔道整復師で... -
【性同一性障害事件: 性別変更審判で生殖腺がないことを条件とすることが憲法13条に違反するとされた事件】
【1 ポイントは何か?】 ⑴ 性別取扱い特例法3条の性別変更の審判の同条1項4号の生殖腺がないこと等の要件の憲法13条違反。 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 | e-Gov法令検索 ⑵ 2019年(令和元年)5月に承認されたI... -
【選挙事件:衆議院のいわゆる重複立候補制の選挙の無効が主張された事件】
【1 ポイントは何か?】 衆議院のいわゆる小選挙区比例代表並立制 重複立候補制 【2 何があったか? 】 いわゆる小選挙区比例代表並立制に依拠してされた平成8年10月20日施行の衆議院議員総選挙 のうち東京都選挙区における比例代表選挙... -
【選挙事件: 衆議院の人口較差が2倍を超える選挙の無効が主張された事件】
【1 ポイントは何か?】 衆議院のいわゆる小選挙区比例代表並立制 区割り、人口較差、1票の価値 【2 何があったか? 】 いわゆる小選挙区比例代表並立制に依拠してされた平成8年10月20日施行の衆議院議員総選挙のうち東京都第8区における... -
【選挙事件:参議院比例代表と選挙区の選挙の無効が主張された事件2】
【1 ポイントは何か?】 参議院の非拘束名簿式比例代表制 【2 なにがあったか?】 非拘束名簿式比例代表制に依拠する平成13年7月29日施行の参議院(比例代表選出)議員の選挙は憲法15条及び43条1項に違反し無効であるとして選挙無効... -
【選挙事件:参議院比例代表の選挙の無効が主張された事件】
【1 ポイントは何か?】 公職選挙法 【2 何があったか?】 原告らは、令和元年7月21日に施行された参議院議員通常選挙 のうち比例代表選出議員の選挙は無効と主張した。 【3 裁判所は何を認めたか?】 参議院(比例代表選出)議員の選挙... -
【選挙事件:参議院比例代表と選挙区の選挙の無効が主張された事件】
【1 ポイントは何か?】 公職選挙法 【2 何があったか?】 原告らは、令和4年7月10日に行われた参議院議員通常選挙は、比例代表選出議員の選挙に関しいわゆる特定枠制度を定める公職選挙法の規定は憲法43条1項に違反し、また、参... -
【個人情報:東京拘置所の診療室で勾留中に受けた診療録の開示を求めた事件】
【1 ポイントは何か?】 拘置所での診療録の開示を求めることができるか 【2 何があったか?】 Aは,平成28年1月25日,被告人としてB刑務所に収容され,同年7月20日,同刑務所からC拘置所に移送された。AはC拘置所内医務室で診療を受... -
【性同一性障害:戸籍上男性の性同一性障害者の女性トイレ自由使用を制限してはならないとされた事件】
【1 ポイントは何か?】 人事院の行政措置要求判定制度 戸籍上男性の性同一性障害者 女性職員と同等の扱い 女性トイレの自由使用 【2 何があったか?】 経済産業省は、戸籍上男性の性同一性障害者である職員Aに対し、服務階とその上下... -
【約款:養老生命共済契約の約款に基づく仲裁契約が有効とされた事件】
【1 ポイントは何か?】 仲裁人の選定を第三者に任せる約款 【2 何があったか?】 甲と乙は甲を共済者、乙を契約者として養老生命共済契約を締結した。 その合意した約款に当事者間に紛争が生じた場合、第1に当事者間の協議、第2... -
【医療観察事件:指定入院医療機関の管理者が入院継続確認を求めた事件】
【1 ポイントは何か?】 医療観察事件で入院措置となった対象者の入院継続 【2 何があったか?】 対象者は精神障害により傷害事件を起こし、地方裁判所の医療観察事件により入院措置の審判が下された。措置開始半年後、指定入院医療機関の管理... -
【生活保護:福祉事務所長が生活保護不正受給者に対して費用徴収額決定をした事件】
【1 ポイントは何か?】 不正受給した生活保護費の返還の際の基礎控除の要否 【2 何があったか? 】 福祉事務所長は甲を世帯主、その長男乙を世帯員として生活保護の開始を決定した。 しかし、甲は乙の勤労収入を知りながら所定の届出をし... -
【特許事件:医薬品の製造販売について特許権の侵害がないことの確認を求めた事件】
【】 訴えの利益があるか(そもそも裁判所に判断を求めて訴えを起こすことができる争いがあるか否か) 【】 Xが製造販売する後発医薬品がY社の先発医薬品の特許権を侵害しないことの確認を求めた。 【】 原審の東京地裁は、XとYの争いは現実化... -
【商標権に基づく販売差し止め:ブーツの販売の差止が認められた事件】
【】 ⑴ Xが商標登録を受けたブーツと、Yが販売するブーツの同一性ないし類似性があるか。 参考:商標法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=334AC0000000127 ⑵ 不正競争に当たるか。 参考:不正競争防止法 https://elaws.e-gov.g... -
【強制執行:諫早干拓排水門を開けるよう命じた判決による強制執行が認められなかった事件】
【】 裁判所が命じた判決による強制執行が認められないことがあり得るのか。 【】 裁判所が漁業者の請求による諫早干拓排水門の開門を命ずる判決を下し、その判決が確定した。 漁業者が、確定判決に基づいて強制執行を申立てた。 排水門を管理する国が... -
【少年審判:家庭裁判所が14歳少年を児童自立支援施設及び児童相談所長に送致した事例】千葉家裁令和4年3月29日決定(判例時報2536号125頁)
【】 ⑴ 少年院 ⑵ 児童自立支援施設 ⑶ 児童相談所、強制措置 【】 ⑴ 少年Aは、幼少期に父から暴力を受け、父母の離婚後、母からも身体的虐待を受けた。 また、幼少期に自閉症スペクトラム障害、注意欠陥、多動性障害、言語発達遅滞等の診断を受けた。 ... -
【入会地所有権:入会集団の役員会の総意で、入会権を消滅させ、入会地を、原子力発電所用地として、県の別の土地との交換契約に応じた事例】
所有権移転登記抹消登記手続等、入会権確認請求事件 最高裁判所第一小法廷 平成20年4月14日判決 上告棄却 広島高等裁判所 (裁判所HP裁判例検索) 036285_hanrei.pdf (courts.go.jp) 【】 ⑴ 「権利能力なき社団」 ⑵ 共有の性質を有する入会権(民... -
令和4年生活保護関連行政裁判例
番号 判決年月日 裁判所 事件名 結論 事案 論点 備考 1 令和4年10月19日 山口地裁 生活保護廃止決定処分取消請求 処分取消 生活保護受給者Xが、二男の就労収入の不申告を理由とする生活保護廃止決定処分の取消しを求めた。 ⑴裁量権の逸脱・濫用 PDF ... -
HP開設のご挨拶。
2021.1.1 皆様、新年あけましておめでとうございます。 新型コロナウイルス感染症対策は、手洗い、うがいをし、密閉・密集・密接の3密をさけることです。 自分が一人きりにならないために大切なことは意思表示、手助けが必要な人への声掛け。 人と人との...
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