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【刑事事件:第1回公判期日前の証人尋問を実施した事件(香川県)】
最高裁判所第二小法廷 令和7(し)152 刑訴法227条1項に基づく第1回公判期日前の証人尋問に対する特別抗告事件 令和7年3月31日 決定(棄却 ) 1 ポイントは何か? 特別抗告の可否。 2 何があったか? 高松地方裁判が刑訴法227条1項に基づ... -
【刑事事件:強盗殺人事件の再審請求事件(香川県a村)】
最高裁判所第一小法廷 昭和49(し)118 再審請求事件についてした抗告棄却決定に対する特別抗告 昭和51年10月12日決定原審高松高等裁判所、原原審高松地方裁判所丸亀支部 2 何があったか? 原原審高松地方裁判所丸亀支部管轄内のa村で強盗殺人事件が発... -
【刑事事件:呼気検査を受けるよう説得し、逃げられないように手首をつかんだ警察官の顔を殴った事件】
最高裁判所第三小法廷 昭和50(あ)146 道路交通法違反、公務執行妨害 昭和51年3月16日 決定(棄却) 刑集 第30巻2号187頁 1 ポイントは何か? 任意捜査の限界、及び、正当防衛とは。 2 何があったか? Aは、飲酒運転で自損事故後に、警察署に任意同... -
【刑事事件:昭和54年に起きた大崎事件の再審請求事件】
最高裁判所第三小法廷 令和5(し)412 再審請求棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件 令和7年2月25日決定(棄却) 原審福岡高等裁判所宮崎支部 1 ポイントは何か? 疑わしきは罰せずとは。 2 何があったか? 昭和54年10月15... -
【刑事事件:戦後闇市の食糧密売事件(広島県)】
最高裁判所第一小法廷 昭和22(れ)222 食糧管理法違反、物価統制令違反昭和23年4月8日判決(棄却) 原審広島高等裁判所 1 ポイントは何か? 手段と目的の関係にある犯罪の刑の選択幅 2 何があったか? 被告人Yは、食糧管理法違反行為及び物価等... -
【刑事事件:女性便所内の盗撮事件(埼玉県)】
最高裁判所第一小法廷 平成30(あ)845 建造物侵入,埼玉県迷惑行為防止条例違反被告事件 令和2年10月1日判決(破棄差戻) 原審東京高等裁判所判決 1 ポイントは何か? 手段と目的の関係にある犯罪の刑の選択幅 2 何があったか? 被告人Yは、共... -
【国家賠償事件:警察官が過重労働で自殺した事件】
➀最高裁判所第二小法廷令和5(受)961 損害賠償請求事件令和7年3月7日判決(棄却) 広島高等裁判所➁最高裁判所第二小法廷 令和5(受)927 損害賠償請求事件令和7年3月7日判決(破棄差戻) 広島高等裁判所 1 ポイントは何か? 使用者の義務。精神疾... -
【行政事件:泉佐野市が国を相手に特別地方交付税の減額を争った事件】
最高裁判所第一小法廷 令和5(行ヒ)297 特別地方交付税の額の決定取消請求事件 令和7年2月27日判決(破棄差戻)原審大阪高等裁判所原原審大阪地方裁判所 1 ポイントは何か? 地方公共団体が国を相手に法律の適切な執行を求める訴訟を起こせるか。 2... -
【刑事事件:成年後見人の業務上横領事件で勾留請求が却下された事件】
平成27(し)597 勾留請求却下の裁判に対する準抗告の決定に対する特別抗告事件平成27年10月22日 最高裁判所第二小法廷 決定 その他 大阪地方裁判所 1 ポイントは何か? 捜査に協力的な被疑者でも勾留は認められるか。 2 何があったか? Aは... -
【刑事事件:裁判所がいわゆるクリーン・コントロールド・デリバリーの方法による捜査で2度勾留状を交付した事件】
平成30(し)585 勾留の裁判に対する準抗告の裁判に対する特別抗告事件平成30年10月31日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 大阪地方裁判所 1 ポイントは何か? 一連の実質的に同一の犯罪で2度の勾留状の交付は有効か。 2 何があったか? Aは... -
【刑事事件:裁判所が被疑者に被害者の氏名等を秘匿する勾留状を交付した事件】
令和6(し)262 勾留の裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件令和6年4月24日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 神戸地方裁判所 1 ポイントは何か? わいせつ事件等の被害者の氏名等を秘匿した勾留状の交付は有効か。 2 何があったか... -
【刑事事件:勾留取消請求棄却の準抗告の取下書を拘置所の職員に渡した事件】
平成26(し)538 勾留取消し請求却下の裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件平成26年11月28日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 神戸地方裁判所平成22年(し)第 号 1 ポイントは何か? 準抗告の取下の効果はいつ発生するか。 ... -
【税金事件:固定資産税評価基準を争った事件(札幌)】
平成11(行ヒ)182 審査決定取消請求事件最高裁判所第二小法廷平成15年7月18日判決原審札幌高等裁判所 1 ポイントは何か? 3階建店舗の固定資産税評価額の定め方。 2 何があったか? Aは、昭和51年12月建築の鉄骨造陸屋根3階建店舗を所有し... -
【税金事件:固定資産税評価基準を争った事件(東京)】
平成24年(行ヒ)第79号 固定資産評価審査決定取消等請求事件最高裁判所第二小法廷平成25年7月12日判決原審東京高等裁判所 1 ポイントは何か? 高層建物の固定資産税評価額の定め方。 2 何があったか? Aは、本件各土地3筆を含む9筆を敷地... -
【税金事件:固定資産税評価基準を争った事件(大阪➁)】
令和5(行ヒ)177 固定資産価格審査決定取消請求事件令和7年2月17日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 1 ポイントは何か? 高層建物の固定資産税評価額の定め方。 2 何があったか? Aが所有する本件家屋は、平成2年2月19日... -
【税金事件:固定資産税評価基準を争った事件(大阪)】
令和5(行ヒ)142 固定資産価格審査決定取消等請求事件令和7年2月17日 最高裁判所第二小法廷判決(破棄自判)原審大阪高等裁判所 1 ポイントは何か? 高層建物の固定資産税評価額の定め方。 2 何があったか? Aは、本件建物1の区分所有者であり、... -
【税金事件:固定資産税評価基準を争った事件(広島)】
令和5(行ヒ)207 固定資産価格審査決定取消請求事件令和7年2月17日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 広島高等裁判所 1 ポイントは何か? 増築された高層建物の固定資産税評価額の定め方。 2 何があったか? Aが所有する本件家屋は、平成... -
【刑事事件:強盗の被害者が手段としての傷害により死亡した事件】
最高裁判所第二小法廷 昭和22(れ)3 強盗傷人 昭和22年11月5日判決 棄却 原審東京高等裁判所 1 ポイントは何か? 強盗の結果的加重犯である強盗致死の共犯が成立するためには致死の点について過失が必要か。 2 何があったか? 被告人AはBと共... -
【刑事事件:私人が勝馬投票類似行為をして利を図った事件】
最高裁判所第三小法廷 昭和54(あ)274 競馬法違反、自転車競技法違反昭和54年6月22日決定(棄却)原審大阪高等裁判所 1 ポイントは何か? 公共団体にのみ勝馬投票券の発売行為が公認されている。 2 何があったか? 私人が、闇で勝馬投票券を発売した... -
【刑事事件:騎手が勝ち馬投票券を購入しようとする顧客に出走予定馬の体調等を教えた事件】
最高裁判所第二小法廷 昭和57(あ)1367 競馬法違反 昭和59年3月13日 決定(棄却) 原審東京高等裁判所 1 ポイントは何か? 騎手の情報提供が競馬法32条の2に該当し処罰を受ける場合とは。 2 何があったか? 競馬の騎手が、勝馬投票をしょうと... -
【刑事事件:強盗殺人事件の再審請求事件(香川県a村)】
最高裁判所第一小法廷 昭和49(し)118 再審請求事件についてした抗告棄却決定に対する特別抗告 昭和51年10月12日決定原審高松高等裁判所、原原審高松地方裁判所丸亀支部 1 ポイントは何か? 原原審高松地方裁判所丸亀支部管轄内のa村で強盗殺人事件が... -
【刑事事件:呼気検査を受けるよう説得し、逃げられないように手首をつかんだ警察官の顔を殴った事件】
最高裁判所第三小法廷 昭和50(あ)146 道路交通法違反、公務執行妨害 昭和51年3月16日 決定(棄却) 刑集 第30巻2号187頁 1 ポイントは何か? 任意捜査の限界、及び、正当防衛とは。 2 何があったか? Aは、飲酒運転で自損事故後に、警察署に任意同... -
【刑事事件:昭和54年に起きた大崎事件の再審請求事件】
最高裁判所第三小法廷 令和5(し)412 再審請求棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件 令和7年2月25日決定(棄却) 原審福岡高等裁判所宮崎支部 1 ポイントは何か? 疑わしきは罰せずとは。 2 何があったか? 昭和54年10月15... -
【情報開示:インターネットのビットトレントネットワークの発信者情報の開示を求めた事件】
知的財産高等裁判所令和6年12月24日判決令和6(ネ)10052発信者情報開示請求控訴事件(著作権、民事訴訟)原審 東京地方裁判所 1 ポイントは何か? いわゆるプロバイダ法の令和3年改正法の意味 2 何があったか? Aら(いずれも氏名不詳者)は、ビット... -
【情報開示事件:インターネットの発信者情報の開示を求めた事件】
令和5(受)1583 発信者情報開示等請求事件令和6年12月23日 最高裁判所第二小法廷 判決 その他 大阪高等裁判所093648_hanrei.pdf 1 ポイントは何か? 被害者の権利救済の必要性と通信者等のプライバシー、表現の自由と通信の秘密の均衡。 2 何... -
【刑事事件:銀行口座で犯罪収益と他の正当な預金を混ぜて隠匿した事件】
最高裁判所第三小法廷令和6年12月17日判決(棄却)令和6(あ)536商標法違反、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反、犯罪による収益の移転防止に関する法律違反被告事件原審 広島高等裁判所岡山支部 1 ポイントは何か? 憲法29... -
【地方公務員懲戒事件:地方公務員が飲酒運転をして軽微な物損事故を起こした事件】
最高裁判所第一小法廷 令和4(行ヒ)319 懲戒処分等取消請求事件 令和6年6月27日 判決(破棄自判) 原審 大阪高等裁判所 1 ポイントは何か? 懲戒処分の濫用の有無 2 何があったか? Aは、O市の職員であるが、飲酒運転をし、軽微な物損事... -
【賃貸借契約:地方公社が賃貸建物の賃料を3年に1回増額していた事件】
最高裁判所第一小法廷 令和4(受)1744 賃料減額等請求事件 令和6年6月24日判決(破棄差戻) 原審 東京高等裁判所 1 ポイントは何か? 地方住宅供給公社による家賃の増額に対し、賃借人に異議を述べる権利があるか。 2 何があったか? ... -
【親族:凍結精子で生まれた子の父親が法的性別を女性に変更していた事件】
1 ポイントは何か? 性同一性障害で法的性別を女性に変更した元男性が父親として認知する資格があるか。 2 何があったか? Aは、性同一性障害であり、審判により法的性別を女性に変更した。Bが、Aの同意のもと、Aの凍結精子で非嫡出子C... -
【刑事事件:賃貸建物の賃借人名義の変更偽装を助言して強制執行を妨害した事件】
1 ポイントは何か? 強制執行の妨害行為の幇助 2 何があったか? 被告人は、強制執行を免れるための財産隠匿行為として賃貸建物の賃借人名義変更の偽装方法を教えた。 被告人は、強制執行妨害幇助被告事件で起訴された。原審で有罪とな... -
【賃貸借契約:建物の賃貸人が賃借人に賃貸借契約の履行不能を理由とする明渡請求をした事件】
1 ポイントは何か? 仮換地指定等により建物賃貸借契約が履行不能になったか。 2 何があったか? 名古屋市長が、土地区画整理法に基づく仮換地指定をし、賃貸建物の所有者に建物を曳行するよう命じた。 ... -
【刑事事件:刑務所に戻るために無関係の2人をトラックで殺害した事件】
1 ポイントは何か? 死刑か無期懲役か。 2 何があったか? 刑期を終え出所したが、刑務所に戻りたいと考えたAが、窃取したトラックを無免許運転し、全く無関係の2名の被害者B及びCをはねて死亡させた。 3 裁判所は何を認めたか? Aは、... -
【犯罪被害者給付金:同性事実婚の関係にある者から犯罪被害者給付金を請求した事件】
1 ポイントは何か? 同性事実婚の関係にある者が公安委員会に犯罪被害者給付金を請求できるか。 2 何があったか? 犯罪被害により死亡したAと同性事実婚の関係にあったXから愛知県公安委員会に対し、犯罪被害者遺族給付金の支給を求めたところ... -
【医療法人:臨時社員総会の招集許可申立てが却下された事件】
1 ポイントは何か? 医療法人の理事長が、一定数の社員の臨時社員総会招集の請求があったにもかかわらず、招集手続きを行わない場合に、どうすればよいか。 2 何があったか? 医療法人Aの理事長Yは、Xら一定数の社員が臨時社員総会の招集を求... -
【損害賠償:第二次世界大戦中に華北地方から日本に強制連行され強制労働に従事させられた事件】
1 ポイントは何か? 本件は、第二次世界大戦中に、中国華北地方から強制連行され強制労働に従事させられた中国人らが、日本の企業に対し安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求した事件である。最高裁判所は、日本では条約扱いされていない日中共... -
【消費者の財産的被害:ウェブサイトで「仮想通貨バイブルDVD5巻セット」等を販売した事件】
1 ポイントは何か? 本件は「消費者契約法」上の「特定適格消費者団体」による「消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律」に基づく「共通義務確認の訴え」である。同訴えについては、請求を認める判決を下しても... -
【自動車所有権:自動車を、引渡し判決の仮執行宣言で回収した事件】
1 ポイントは何か? 自動車の譲渡に即時取得(民法192条)の適用はあるか。 2 何があったか? X社が昭和28年1月13日、本件自動車(以下、「自動車」という。)を登録した。その後、登録の変更はない。 X社がKに、昭和28年1月... -
【懲戒処分:水族館を経営する株式会社の課長代理2名が女性従業員らに対するセクハラで出勤停止の懲戒処分を受け、降格された事件】
1 ポイントは何か? 会社の課長代理ら2名が会社の就業規則、セクハラ禁止文書に違反してセクハラを行ったとして、出勤停止の懲戒処分を受け、資格等級制度規程に基づき降格となり、最高裁判所は、会社には懲戒権や人事権の濫用はなく、出勤停止及び... -
【離婚慰謝料:離婚慰謝料請求の根拠が問題となった事件】
1 ポイントは何か? 本件は、日本国憲法、民法の新家族法制定後間もないころの、離婚の慰謝料請求権の根拠と、財産分与請求権との関係が問題となった事件であり、最高裁判所は、両請求権のいずれかを選択して請求することもできるとし、離婚の慰謝料... -
【損害賠償:車いすでも投票所に行くことが困難となり、在宅投票制度を復活させない立法不作為の不法行為に基づく国家賠償を請求した事件】
1 ポイントは何か? 本件は、車いすにも乗ることが困難になった人が、在宅投票制度を復活させない立法不作為の不法行為に基づく国家賠償を請求した事件であるが、裁判所は、国会は個別の国民との関係で法的責任を負うものではないとして棄却した。 2 ... -
【海難事故:船だまりからの出航船と入港船が海上で衝突した事件】
1 ポイントは何か? 船だまりからの出航船と入港船が海上で衝突し、海難審判所は、出航船が無灯火であったことが事故の原因であるとして、出航船の船長に対し、小型船舶操縦士の業務を停止する懲戒の採決を下した。入港船の船長は不処分であった。出... -
【損害賠償:建物購入者が設計者及び施工者らに瑕疵修繕代金相当額の不法行為に基づく損害賠償を請求した事件の第2次上告審判決】
1 ポイントは何か? 最高裁平成17年(受)第702号同19年7月6日第二小法廷判決(原判決破棄差戻)・民集61巻5号1769頁を第1次上告審判決とする第2次控訴審は、第1次上告審判決が建物の瑕疵の判断基準として示した「建物としての基本的... -
【損害賠償:新築建物の買主が、その設計および工事管理をした建築士に対し、損害賠償請求した事件】
1 ポイントは何か? 本件は、新築建物の買主から、建物の設計および工事管理をした建築士に対し、建物の瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求をした事件であり、裁判所は、建築士が建物の買主に対しても不法行為に基づく損害賠義務を負うとした。 2 何が... -
【損害賠償:建築主が、行政指導のために建築確認を留保していた建築主事に職務上違法があるとして国家賠償請求をした事件】
1 ポイントは何か? 本件は、建築主が、土木事務所に建築確認申請をしたところ、紛争調整担当職員が地域住民と協議するよう行政指導し、建築主も了解の上、建築主事が建築確認を留保していたところ、建築主がこれ以上は建築確認の留保には応じられな... -
【損害賠償:新築建物の購入者が、一級建築士を代表者とする建築設計会社に対し、工事監理者として届出をしているのに、建築主兼施工者の違法な手抜き工事を放置したとして損害賠償請求した事件】
1 ポイントは何か? 設計の依頼を受けた設計会社の代表者である一級建築士が、設計し、建築主の建築確認申請を代理し、工事監理者となる届出をし、土木事務所の建築主事から建築確認を受けた。ところが、建築主が、その一級建築士と工事監理契約をせ... -
【住民訴訟:市が非常勤職員に退職慰労金を支払ったことは給与条例主義に違反しているとして住民訴訟が提起された事件】
1 ポイントは何か? 本件は、大阪府大東市の市長らが、市の要綱に基づいて非常勤職員らに退職慰労金を支払ったことが、地方自治法の給与条例主義(204条3項、204条の2等)に反しているとして、市の執行機関に対し、市長らに損害賠償請求をす... -
【損害賠償:建物新築時の評価額に誤りがあり、その後長期にわたって過大な固定資産税及び都市計画税を支払い続けてきた事件】
1 ポイントは何か? 国家賠償法に基づく損害賠償請求権も、不法行為の時から20年の除斥期間(国家賠償法4条、民法724条)が経過すると消滅する。本件は、東京都23区内のある建物新築時の評価額の東京都知事による決定と固定資産税及び都市計... -
【交通事故:内縁の夫の運転する自動車の助手席に同乗していた内縁の妻が自動車同士の出合い頭の交通事故で負傷した】
1 ポイントは何か? 交通事故において、被害者と一体関係にある者の過失は、被害者側の過失として考慮されるとすれば、内縁関係にある者同士の場合はどうか。本件は、内縁の夫が運転する車の助手席にいた内縁の妻から交通事故の相手方車両の運転者に... -
【刑事事件:現住建造物放火で起訴された被告人が無罪となった事件】
1 ポイントは何か? 「疑わしきは被告人の利益に」が刑事裁判の鉄則である。本件は、現住建造物放火で起訴された被告人が、状況証拠から犯人であると断定するには合理的疑いが残り、しかも新たな証拠が出てくるとも考えられないとして無罪判決が下さ... -
【労働事件:鳴門市の公営企業である競艇場の共済会が臨時従事員の離職の際に離職餞別金を支払っていたが、市が共済会にそのために交付していた補助金が違法だとされた事件】
1 ポイントは何か? 平成22年ころ、鳴門市の競艇場を経営する公営企業の臨時従事員が離職するとき、公営企業の共済会が離職餞別金を支払っていた。その財源は鳴門市から共済会に対する補助金交付であったが、同年の補助金交付について、鳴門市の住...